レイジングループが気になったらこの記事を読まずに購入して、いますぐプレイしていただきたい。
※本記事にネタバレなどはありませんのでご安心ください。具体的なシナリオの内容については公式HPのあらすじ程度までしか触れません。
レイジングループはたぶんこの記事を読んでる端末なら遊べます
レイジングループはテーブルゲーム「人狼」をテーマにしたノベル型アドベンチャーゲームです。
特徴としては、人狼ゲームをテーマに、「ループを繰り返して謎を解く」ということでしょう。
PSVita、PS4、Nintendo Switch、スマートフォン、PC(Windows)でプレイが可能。
つまり、この記事を読んでいる人は多分プレイできる!はず!
お手元の端末でダウンロード版を入手できるはずですよ。
以下、公式からの抜粋になります。
狂気の因習にまみれた集落で、殺人儀式「黄泉忌みの宴」に「死に戻り」の男が挑む!
対戦テーブルゲーム「人狼」の世界観を和風伝奇ホラーへと巧みに再構成し、
「ループ要素」によって新機軸のミステリを提示、さらにサスペンス、民俗学、
コメディなどあらゆるエンターテインメントを盛り込んだ大長編ノベルアドベンチャーゲーム。
(https://www.kemco.jp/sp/games/rl/ より)
また、システムについても特徴があります。以下、公式からの抜粋になります。
ゲームオーバーと引き換えに情報を入手し謎を解く「キーシステム」。
既読チャプター間を自由に行き来できる「シナリオチャート」。
優れたシステムによって、「死に戻り」の繰り返しをストレスフリーに実現。
文字だけではちょっとイメージがわかない、という人はこちらのステキな公式ページをみてください。本編で使われているスチルや背景を使った最序盤の部分を紹介しています。
このゲーム、前情報が少なければ少ないほどのめり込める作品だと思うんです。
人狼テーマの作品、ぐらいに思ってやった方がいい意味で裏切られるはず。
この時点で少しでも気になるな……面白そうだな……と思った人は、その時点で当記事の目的は既に達成したので記事を読むのを止めて、レイジングループをお手元のゲーム機でダウンロード版を探しましょう。探すのがめんどくさい方向けにリンクをご用意しました。
スマートフォン版(GooglePlay App store)
狼を探すだけに終わらない魅力的なシナリオ
対戦テーブルゲーム「人狼ゲーム」は、プレイヤーがランダムに人と狼の陣営に振り分けられ、人陣営なら人が滅ぼされる前に狼を見つけ出して吊すことが目的となり、狼陣営なら人を滅ぼすことが目的となるゲームです。いろいろな要素やルールを加えながら多くの人に遊ばれていますが、人陣営と狼陣営に分かれること、そして各陣営が誰が狼なのかを探る、狼だと悟られないようにゲームを進行するという点においてほとんど共通しています。
もちろん本作、レイジングループでも狼を見つけ出して行くことになります。
しかし、レイジングループをただの人狼ゲームのデジタル版という評価にしないのが「なぜこのような事態が発生したのか」という謎に迫るストーリー要素の存在です。地域に伝わる伝承の変遷といった民族学的アプローチによる謎解き要素も魅力となっています。
本作ではハッピーエンドに辿り着くための必要条件としてバッドエンドが存在しています。ノベルゲームにおけるバッドエンドというのは、基本的にどこかで間違った選択肢を選んでしまったり、好感度が低いことによって辿り着くエンディングです。プレイヤーはセーブしてあったところからロードするなり、初めからやり直すといった方法でプレイを再開します。
最適な選択肢を選んでいけばバッドエンドを見ることなくハッピーエンド、真のエンディングにたどり着く事ができるノベルゲームがほとんどでしょう。
レイジングループではバッドエンドに辿り着くたび、謎の一部やヒントが発覚したり鍵となる情報が得られるので、ハッピーエンドにたどり着くためのループのうちの一つの終着点と捉えるべきかもしれません。
どれも続きが気になるものであり、プレイヤーのモチベーションを下げることがないためすぐに次のループに入ってしまうはず。やめどきが本当に見つけられません。
選択肢のうち鍵がかかっていて選べないものも、バッドエンドにたどり着くことで状況が変わるかもしれません。「さっきは駄目だったけど…」そんな確かめたいという欲求を上手にくすぐってきます。
明確なバッドエンドの理由が示されていれば今度こそ!という気持ちにもなりますし、何より主人公のメンタルが強く、プレイヤーに近い思考をしています。謎を解くためなら自分の命を落とすこともいとわないし、全員生存の手がかりを掴むためには凄惨な結末もためらわず選ぶことができる。それもすべてはハッピーエンドのため。だからこそ先へ進むことをやめられないのです。
本編を全て終わらせても、そのタイミングで出現する隠し要素でさらに二週目も楽しめるという一粒で二度美味しいものになっていますよ。
「人狼」ゲームのセオリーが必ずしも正解ではないことも
今作は「人狼」ゲームをテーマにしていますが、それが全てではありません。あくまでも、村の習わしに従って、話し合いをして怪しい人を吊していきます。
狭い村で生活している人たちは全員知り合いで、普段と違う振る舞いには敏感です。本来の人狼ゲームであれば行った方が良い行為も逆に怪しまれる原因になります。主人公は例外的な存在ではありますが、セオリー通りに振る舞うことが必ずしも正解ではありません。
そういう点においても、純粋に「人狼」をやりたい! という人はちょっと肩すかしを食らってしまうかもしれません。ただ、ノベルゲームとして非常に面白いことは間違いないので、レイジングループをオススメすることは変わりありません。
純粋に人狼を楽しみたい、という方はPSVitaでダウンロード版が配信されている同じ人狼をテーマにしたタイトル『グノーシア』もプレイしてみてください。グノーシアは純粋にデジタル版人狼シミュレーターとしても楽しめるうえアドベンチャーとしても秀逸な出来になっていますよ。
気になった点
ユーザーインターフェースはちょっと不便かも
これは私がPSVitaでプレイした感想なので、もしかすると他の端末のバージョンではそんなことないかもしれません。元々がスマートフォン向けのゲームのためか、UIが少し悪いように感じます。バックログを出すのにちょっと時間がかかったり、フローチャートが少し動かしにくかったり……というところが目立ちます。
もしかすると、私がオトメイト作品や5pb.などの作品ばかりやっているからかもしれませんが。
ゲーム制作者のプレイヤーに対する愛は間違いなくあります。これについては、チュートリアルに触れればわかってもらえると思います。また、動画配信サイトなどでゲーム画面の実況配信を行う人向けの機能などもあり、気配りを非常に感じます。
マイルドにできるとはいえグロテスクな表現あり
人狼ゲームがテーマなので、どうしても人の生き死にが描かれます。グロテスクな表現をマイルドにする機能も存在しますが、そういう表現が苦手な人には残念ながらオススメできません……
これについてもチュートリアルで触れられており、制作者のプレイヤーへの愛を感じます。
レイジングループは寝不足確定のアドベンチャーゲームである
レイジングループは続きが気になって、やり出すとなかなかやめられません……。ここまで熱中できるアドベンチャーゲームは久しぶりに出会えたかもしれません。筆者はプレイ開始後の夜は寝不足。次の日も出張があったのですが、その移動中の新幹線の座席でものめりこんでいました。
しっかりと時間がとれるときにプレイするのがオススメです。とは書きたいのですが非常に面白いので今すぐにでもやってほしい!そう心から思えるアドベンチャーゲームなんです。アドベンチャーゲームファンなら見逃せない作品なので、ぜひお手持ちの端末で遊んでみてくださいね。
グノーシアは、レイジングループと同じ人狼を取り扱っているゲームです。こちらもおすすめ。
こちらの記事においてVitaについて熱意を持って語っています。レイジングループも遊べるハードです。